明るさのヒミツ

アラフィフ元住宅営業マンのブログ、今回は以前に書いた内容を掘り下げてみましょう。「家づくり成功談」の中で書いた“ふたつの天窓だけで家中が明るくなる秘密はまたの機会に”について書きたいと思います。

窓について考える

住宅の中に光を取り込むにはどうすれば良いのでしょうか。当たり前のことなのですが、太陽の光は頭の上から降ってきますよね。垂直に立つ外壁に窓を設けても、太陽光を切り取ってしまうことになります。より多く取り込むためには窓面積を大きくするしかありません。

デメリットはないのか

実は、窓面積を大きくすればするほどデメリットも多くなってしまいます。どんなデメリットがあるのか考えてみましょう。

防犯

窓が大きければおおきいほど人が出入りできる面積が増えるということです。つまり、侵入口が大きくなります。これって泥棒にとってはとても好都合なんじゃないでしょうか。もちろん防犯ガラスにするとか防犯フィルム施行するとか回避策はありますが、壁よりも窓の方が狙われやすいのは間違いありません。

プライバシー

「窓が大きい=家の中がよく見える」ということでもあります。つまり、ご近所や通行人から家の中を覗かれてしまうということです。「そのためのカーテンでしょ?」という声が聞こえてきそうですね。でも考えてみてください。家の中が丸見えでカーテンが開けられない窓は、もはや窓ではありませんよね。意を決して「今なら見られても大丈夫」な状態にしてカーテンを開ければ窓として機能しますが、あまり使わなくなってしまう気がします。

熱負荷

窓を考える上で忘れがちなのがこの「熱負荷」です。断熱サッシが普及したおかげで、以前ほど窓から入り込む熱を気にしなくてもよくなりました。とはいえ断熱材の入った外壁と比べたら、窓の断熱性能は3割程度なんです。地域によってバランスは違いますが、冬の寒さよりも夏の暑さの方が厳しい日本では窓の熱負荷をしっかりと考慮すべきだと思います。

窓をなくすことは?

窓を大きくするデメリットについてご理解いただけたでしょうか。とは言っても窓が無い家は作れません。

通常生活が困難

窓が無い家を想像してみてください。照明を点けなければ真っ暗、風を通すこともできません。これでは健康を害してしまう恐れがありますし、精神面でも支障を来す恐れがありそうです。

法的な規制

実は、建築基準法でも窓の設置が義務づけられています。上に書いた通り、健康的な生活を営むために窓が必要だからです。原則、人が一定以上の時間を過ごす居室には窓を設置しなければなりません。許されるのはトイレ、バスルーム、洗面、キッチン、収納スペースくらいです。基本的に「床面積の1/7以上の面積」の窓が必要で、周りの環境や家の構造によって減算されることがありますので、さらに大きな窓が必要になることもあります。

効率の良い窓を考える

我が家の窓を見てみましょう。

外壁に設置した窓は高さ23センチ、幅1メートル60センチというなんとも細長い窓です。言うまでもなくデメリットを回避するための選択です。小さな子供でも出入りするのは困難でしょう。また、家の中を覗こうにもほとんど中は見えません。実はこのサイズだと小さすぎて、建築基準法では採光用の窓として認められません。でも通風用としては十分で、2カ所開くとなかなか良い風が通ります。

その代わりに我が家には天窓があります。1辺が1メートル20センチの正方形の窓を2連装しています。冒頭で「太陽の光は頭の上から降ってくる」と書きました。この天窓はととても効率よく光を取り込んでくれます。法的には壁に設置する窓の5倍として計算できることになっています。

防犯

天窓は屋根に設置しますから、上から見なければその存在に気がつきません。周りに3階建て以上の集合住宅やビルがあると見えてしまいますが、それでも侵入するためには屋根に上らなければなりませんから難易度はずいぶん高くなります。加えてその下は吹き抜けていますから、仮に天窓を破ることができても真っ逆さまに落下・・・です。

プライバシー

吹き抜けの天井から屋根面までの厚みがありますので、天窓を斜めに見ても家の中は見えません。すぐ隣りに7~8階建てのビルやマンションがなければ内部は見えないでしょう。その距離になってくると肉眼では視認できないでしょうし、窓に空が反射して内部はほとんど見えないはずです。

法的な規制

我が家の壁の窓は、採光用としては認められないと書きましたよね。つまり、この天窓だけが採光窓なんです。床面積の1/7という規制に対しては足りない気もしますが、5倍として計算できますから十分なんです。お気づきだと思いますが、我が家の内部は壁で仕切られていません。吹き抜けの周りに床だけが点在していますので、すべてのフロアで天窓の恩恵を受け取ることができるんです。

工夫次第で快適な空間に

いかがでしたか。特殊な方法ではありますが、アイデアと工夫次第で快適な空間に仕上げることが可能です。お気づきですか?我が家にはカーテンがありませんよね?だって、まったく視線が気になりませんから。

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